「ぐはっ!」
「キャーー!」
部室に一輝が吹っ飛んできた。
「ついに殺人事件が起っちまったな・・・」
「生きてるわよ!あんたもいつまでも寝てないで起きなさい!」
やれやれといった様子で起き上がる。
「わざわざ連れてくるなんて何があったんだ?」
「部室の片づけを手伝うって約束してたでしょ!」
「そうだったか?萌とした約束はもっとロマンチックな約束だったような」
「そんな約束してないし、するつもりもない」
「相変わらず照れ屋だな♪」
「お前も相変わらずポジティブだな」
「ススム、あれはポジティブじゃなくてバカって言うんだよ」
「・・・お前、黒いな」
「それと、これ!あんたが犯人でしょ!」
萌がポケットから紙を出した。そこには『福山萌。もうすぐであなたは私のものになる。ふへへへへへ』と血文字で書いてあった。実に気持ち悪い。
「うっわ~これはヤバイな。俺はこんな悪趣味なことはしないな」
「おおかた、そこ辺の不良をボッコボコにでもしたんだろ」
「先輩はそんな事しないよ」
「ラブレターじゃないですか?先輩って自分で気づいてないけどかなりモテるし!」
「そんなアホな。告白なんてされたこと一度もないよ」
「だよな。こんな暴力女を好きななるなんてありえねぇって」
「ほう・・・切り裂かれる覚悟はいいかな?」
「ぎゃーーーー!」
「冗談ですまないかもな」
突然、一輝が真面目な顔で話しだした。
「晴香の言うように、萌はモテる。俺ほどじゃないが。こいつが本気でこれを書いたなら・・・誰だ!」
出入り口のドアを一斉に見ると、黒い影がチラッと見えた。
「今のは?」
「ストーカーだったりしてな」
「警察に言いましょう!」
「ストップストップ!早とちりしすぎだから!大丈夫だって!」
「用心に越したことはないですよ」
「そうですよ!」
「こいつなら襲われても返り討ちにしそうだけどな」
「萌」
彼女の両肩をガッチリと掴んで一輝が言う。
「お前のことは俺が守る」
「「おぉー!」」
「と、言いたいとこなんだが明日も合コンがあるから無理だ。襲われても警察沙汰にならない程度にしとけよ」
「何だよそれ!」
「期待しちゃいましたよ!」
「部長はやっぱり部長ですね」
「おいおい、どういう意味だよ♪俺だってやる時は」
「やってないじゃないですか」
「はいはい。最初からあてにしてないから。まぁ、特に被害受けてないし。とりあえず部室を片付けよう!ね!」
それぞれ不満をブツブツと言いながら片付けを始める。
「先輩、僕が護衛しましょうか?」
「本当!?誰かさんと違って千鶴君は頼りになる~!」
「任せてください。一日中見守ります」
「お前が通報されるぞ♪」
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