メロディー♪ ~春風学園の謎の転校生~ 7

 

午後になり、瑛・京・塊・嵐・肇の五人はマイケル達の劇を見に行く事にした。
マイケルのクラスの劇は内容を聞いても教えてくれない、練習風景も見せてくれないと評判だった。その事もあってか観客は結構な人数が集まっていた。
「すごい人!」
「楽しみだな」
「闇内王子がか?」
「内容もだ」
「座る、どこ?」
「あそこ空いてるよー」
空いた場所に座ると、すぐに劇が始まった。
題名は【反抗期のシンデレラ】。
「はぁ。今日も掃除。明日も掃除。明後日も掃除。いったいつまで続くのかしら」
「何さぼってるの!早くしなさい!まぁ!全然綺麗になってないじゃないの!」
「お母様の汚い顔が床に映っているからではないですか?」
「何か言った!?」
「いいえ。別に」
「これから私達はお城の舞踏会に行くの。シンデレラ、あなたはずーっとそうやって床を磨き続けていなさい!おほほほほ!」
「お姉様も永遠に婚活してればいいと思いますわ」
「何ですって!?」
「どうかされました?舞踏会、行ってらっしゃいませ」
「(ナレーション)こうして、ちょくちょくいやみを言っていたシンデレラは、言われたとおり床を磨きながらも舞踏会に行きたいと思っていました。そこへ一人の魔女がやってきました」
「毎日毎日掃除ばかりさせられて。かわいそうなシンデレラ」
「あなたは・・・?」
「私は魔女よ」
「あの、どうでもいいんですけど、不法侵入です」
「た、確かにそうね・・・」
「それと、土足で入られると私の苦労が水の泡なんですけど」
「あ、あら、ごめんなさい。って、そういう事じゃないのよ!」
「ノリつっこみ?」
「私の魔法で貴女にドレスと馬車を用意しましょう。それでお城の舞踏会にお行きなさい」
「そ、そんな!いいんですか!?あなたみたいな有能で美しい方にそこまでしてもらって!」
「褒め称えてもこれ以上はサービスしないわよ」
「ちっ。ばれてたか」
「とにかく急ぎなさい」
「ありがとうございます!魔女様!」
「(ナレーション)魔女に魔法をかけてもらったシンデレラは、さっそくお城へ向かいました。しかし、魔法は十二時までしか続きません」

     

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